台風19号が猛威をふるった週末でした。

あちこちで河川が氾濫したり、浸水被害に遭われた地域の様子が報道されています。

練馬区や豊島区にも大雨特別警報が出されたりと、不安な夜を過ごされた方も多かったと思います。

日曜日はハルモニアもティップネスのクラスも休講となりました。

亡くなられた方々のニュースには心が痛みます。そして一刻も早く被災された方々に平穏な日々が戻ることをお祈りします。

 

私は14日にKバレエの『マダム・バタフライ』を観に行く予定にしていました。

この公演も土日の3回が中止となりました。

一生懸命準備されてきた出演者やスタッフの方々、楽しみにされていたお客様達もとても残念だったことと思います。

そして公演が中止となった東京文化会館は、土曜日から日曜日にかけて、外国人観光客の方々などのための緊急避難施設として開放されたそうです。

まだまだ被害の全容もわからないような大変な災害の中ですが、14日の公演は無事に開催されることとなりました。

私は久しぶりに大好きな東京文化会館で、最高の舞台を観ることができて、本当に感謝の気持ちでいっぱいになりました。

オペラ『蝶々夫人』は日本を舞台にした作品です。

“東洋版ジゼル”と公演プログラムにも記載されているように、バレエ版も不実な男に裏切られた蝶々夫人の悲恋の物語です。

衣裳も舞台装置も小道具も素晴らしく、日本の美とバレエの美があまりにも自然に融合していて、最初から最後まで息を詰めて必死で観ていました。

ダンサーの皆さんは高い技術の持ち主ばかりですが、それを誇示するのではなく、着物風の袖の長い美しい衣裳や扇が身体と一体となって動く様子は言葉に尽くせない迫力がありました。

回って跳んで高く脚をあげるだけが踊りではないのですよね。

もちろん皆さん回るのも跳ぶのも脚をあげるのもすごい方々ばかりだからこその表現なのでしょうが、物語の後半は踊りの要素が少ない中で、それぞれの役の方の声が聞こえてくるような熱演でした。

最後に幕がおりたあとも、すぐに拍手が出来ないくらい物語に引き込まれていました。

YouTubeに公演レポート動画がありました。他にもKバレエの公式動画がありますので、よかったら見てみてくださいね。

実際に舞台で観ると衣裳も舞台装置ももっと美しく、素敵でした。

またぜひ再演して欲しい作品です。